2016年03月07日

機械学習で実際に動く証券サービスを作ってみた

ここ最近、「機械学習」が流行語となっていますね。

先日、機械学習を使ったサービスを自分で作ってみる、という体験型勉強会に参加してきました。
3時間ほどの限られた時間ではありましたが、当日配布されたレジュメを見ながら、次のようなサービスを自分で作ってみました。

・各資産の価格の変化に応じて、必要以上にリスクの数値が上がらないようなポートフォリオの資産配分比率を自動的に計算する
 (コンピュータが、勝手にポートフォリオを組み替えてリスクの上昇を抑える)
・株価データをリアルタイムに読み込ませて、「買い」「売り」の判定を行う
 (一種のアルゴリズムトレーディング)
・顧客の属性と、現在のマーケット価格とを照らし合わせて、購入してくれそうな金融商品を推薦する
 (いわゆるレコメンドシステム。消費者にオススメを知らせるシステム)
・顧客の情報を入力すると、その顧客に対してどういう販売戦略をとればよいのかを判定する
 (営業・マーケティングツールの一種)

証券業界に限らず、保険業界や不動産業界など、どの業界でも似たようなサービスを望むニーズがあります。
今回の勉強会で、こういったサービスを実際に動くところまでをやりきる方法が分かりました。
そして、機械学習の内部にまで踏み込み、仕組みを理解することもできました。

 
機械学習と呼ばれているものの中身は、おおよそ次のような仕組みになっています。

・大量のデータを用意する
・そのデータを統計学的な発想に基づき、データを分類したり、類似性を計算する。
・その計算結果が正しいかどうかを検証する。
・検証の結果に不満があったり精度が低いと思ったら、統計上のパラメータ数値を調整するなどして、再度計算する。
・これを繰り返し、妥当な答えが得られるところまで調整を繰り返す。
・妥当な答えが得られるようになれば、あとはその答えをコンピュータが自動応答するようにプログラムを組む。

これによって、コンピュータがさまざまなことを自動判定し、アクションをとる仕組みが出来上がります。

実は機械学習とはいっても、その中身は特別なものではありません。
機械学習と呼ばれる上記の仕組みを、とうの昔から実践している人たちはいるのです。
つまり、昔から取り組まれていることを、1単語で表現したものにすぎません。

 
最近、機械学習が話題になっているのは、以上のような取り組みを、専門的な知識がなくとも簡単に行えるウェブのサービスが登場してきたことによります。これまでだったら、

・分析を行うに十分なデータを保有していなくてはならない
・統計学についての十分な知識をもち、データの分析手法を学ばなければならない
・これらをシステム化するのに必要なプログラミング能力がなければならない
・さらに、作ったプログラムを動かすためのさまざまなサーバーを用意し、設定しなければならない
・そして実用に耐えうるシステム性能を出さなくてはならない

といったようにとてもハードルが高いものでした。
しかし今は、ネットにつながりさえすれば使える各種クラウドサービスを使うことで、上記のハードルは取り去られ(ブラックボックス化されている、とも言えますが)、短時間に機械学習の仕組みを活用したサービスを展開できるようになっています。

実際、今回の勉強会はたった3時間という時間でしたが、この短い時間の中で、サービス提供まで実現できました。

今回の勉強会は、きわめて実践的であり、参加してよかったと思いました。
私が心の底から参加してよかったっていう勉強会やセミナーは、100回に1回あるかないか、くらいなのですけれどね(笑)

今後はこの機械学習も、積極的に視野に入れていこうと思います。
なにか、機械学習を使った面白いサービスのネタが、ないかなあ〜
posted by キヨ at 20:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 人脈/交流会/セミナー
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