システム開発の現場では、発注者と受注者がいます。
発注者と受注者が異なる会社であることもあれば、同じ社内にいる別の人という場合もあるでしょう。
この違いを問わず、システム開発を依頼する側と、請け負う側とでやり取りする書面についてのお話です。
システム開発の現場では、様々な資料・書面が交わされます。
発注書、見積書、要件定義書、設計書、などなど。
これから開発していくシステムの内容を決めたりしていくうえで、これらの書面のやり取りはとても重要な意味を持ちます。
ただ、一度相手方に渡した書面の内容を変更する場合もあるでしょう。しかし、だまって書き換えるのはNGです。変更の理由を相手に伝えて、納得してもらう必要があります。
例えば、記述の内容が間違っていた場合。
書き換えた本人は間違いを訂正したつもりだったかもしれません。
でも相手方は、何も連絡なく勝手に別の内容にすり替えられた、と悪い印象を持つかもしれません。
相手にとって有利になるような書き換えの場合も、問題になる場合があります。
例えば受注側が見積額をあとで下げたり、開発期間を短縮する、などの場合。
受注側がどうしても受注したくて、意図的に値段を下げる場合もあるでしょう。
でも相手方に予告なく金額を下げてしまうと、発注側に「金額を書き間違えているようだが、金額を間違える会社ってそもそも大丈夫か?」「金額が下がるのはありがたいが、最初の見積もりはぼったくり料金なのか?」などと思われる場合もあります。
具体的な例を挙げましたが、これに限った話ではありません。
書面の勝手な書き換えは、相手に不信感を与えてしまうことがありますから、やはり丁寧に変更内容を説明するべきだと思います。
固すぎる発想かもしれませんが、一度出した書面を書き換える場合は、契約書を書き換える場合と同じくらい丁寧な手続きを取ったほうがよい、という考えを持ってもよいと思います。
「発注者に提示した資料の内容を、受注者が変更するなら、その理由を説明する必要がある」と書きましたが、発注者と受注者を入れえた場合でも同じことが言えます。やはり資料の変更においては、黙ってやるべきではなくて、相手方に理由を説明する必要があると考えるべきでしょう。
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