2015年06月01日

仕様書は、他人が読んで理解できて、初めて意味を持つ

仕様書は、正確な記述も大切ですが、読んだ人が迅速に正確に理解できるものでなければなりません。

たびたび見かける事例ですが、仕様書に沿って作業をする人が「仕様書を読んでも必要な情報が得られない」と訴える場合があります。
その場合、仕様書を作成した人に質問するなどして確認してみると、「仕様書に書いてある」という返事が返ってきます。
改めて仕様書を見てみると、確かに書いてはあるのですが、書いた当人のメモレベルの記述であるため、他の読み手には理解できない記述であることがあります。だから、「仕様書を読んでも必要な情報が得られない」という訴えが生じるのです。

このような状況では、ドキュメントはあっても、それを使って開発プロジェクトをスムーズに進行していくことができません。
仕様書に事実を正確に書くのは大切です。必要なことをもれなく書くことも大切です。
しかし数ある情報を、どのような順序で文章として組み立てれば読み手が理解できるようになるか、そこまで考えて仕様書は作ってほしいと思います。

「仕様書を読め」「仕様書に書いてあるよ」こんな一言で済ませようとするメンバーが多い組織は、たいていプロジェクト内でも情報連携がうまくいっていないことが多いですね。

仕様などの重要な情報は、紙だけでなく人の頭の中にあるものです。
紙があれば何とかなると、思ってはいけませんね。

仕様書は、他人が読んで理解できて、初めて意味を持つのです。
そのことは、いつもいつも、システム開発の上で感じていることではあるのですけれどね。
posted by キヨ at 20:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 業界ニュース
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